リベラルアーツ看護コースの数学は、データの分析の単元がそろそろ終わり、数学Ⅰの学習内容を一通り学んだことになります。数学Ⅰの内容をざっくりと振り返り、それが日常生活にどんな意味をもつのかを知ることができる本があるので、紹介します。永野裕之著「教養としての数学ⅠA」(NHK出版新書)です。
この本のよいところは、数学を勉強するときに必要な3つのことを、冒頭でしっかりと書いていることです。それは何かというと、
- 定義を確認すること
- 定理・公式の証明
- 問題演習
ということです。マークシート方式の看護学校の試験では、2の証明はそこまで神経質になる必要はありませんが、公式をしっかりと理解して、どんな場面で使えるか知っておくことは大事です。もっと大事なのは、1の定義。定義をおろそかにする受講生が非常に多い!そのほかにも、
- 因数分解はなぜ重要なのか(P33)
- 必要条件にはどんな意味があるのか(P55)
- 相関関係と因果関係はどう違うのか?(P179)
といった、受講生からよく質問を受ける項目についてもていねいな説明がなされており、たいへん有益です。おススメです!